新年明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。
2020年は東京でおよそ50年ぶりに開催される予定でした東京オリンピックがコロナウイルスの影響を受けて、延期となりました。
2021年は2020年よりもより良い年になると誰もが期待していると思いますが、残念ながら2020年よりも厳しい年になると予想しております。
最悪のケースですが、経済効果、特需を見込んでいた東京オリンピックは2021年も開催されずに中止となり(その可能性は高いと言えます)、多額の税金を投入したインフラがすべて無駄になる可能性も否定できません。
コロナウイルスを封じ込めを最優先しますと、人の往来をシャットダウンしなくてはならず、往来が減れば当然経済がダメージを受け、あちらを立てれれば、こちらが立たない。まさにもぐらたたき状態が2021年だけではなく、2022年も続く可能性を指摘する専門家もおります。
有効で安全性が確認されているワクチンの開発が唯一のコロナ対策と言えますが、ワクチン開発には膨大な時間とお金が必要になり、まだまだ安全性の高いワクチンの開発は先になりそうです。
経済面を見てみますと、既に大型倒産や雇用への影響が出ております。日本政府に限らず経済へのテコ入れは各国で予算を組み込んでおりますが、それこそ底の抜けた樽に水を入れるがごとく、猛烈なスピードで対策予算が消えているのが現状です。
日本は他の国に比べ、休業要請に従った場合の補償や、各種助成金、政府系の金融機関である政策金融公庫から好条件での融資など、至れり尽くせりのサポート制度がありますが、これもすべて国に予算があって初めて出来ることで、その予算も決して無尽蔵に有る訳ではなりません。国からのサポートがなくなったり、減少した場合に備えて、対策を練るのも経営者としてやるべき業務の一つと言えるでしょう。
また今年は例年以上に企業買収、M&Aが加速すると予想しております。コロナウイルスで資産は確かに目減りしているかもしれませんが、それでも本当の富裕層は一般人では想像もつかないくらいのお金を持っています。
それまで優良案件であったとしても、価格の都合上で二の足を踏んでいたケースでも、コロナの影響で優良企業が軒並み売り上げダウン又は経営困難な状況になっているところも少なくありません。 通常が100として、その30%程度の資金で、優良企業を買収できるのであれば、ここぞとばかりにアクティブに活動をする富裕層は多いはずです。
特に観光業界はコロナの影響を一番受けた業界で、コロナの猛威が日本よりも大きいスペインでは、ホリデーに多く訪れるホテルは閑古鳥で、ホテル関係を専門に取り扱う業者では、例年の何倍もの売買情報が飛び交っている状態です。
日本も中国などのアジアの富裕層が、北海道などの観光地に触手を伸ばして、安く買い叩いているとの情報も入ってきています。
ビジネスはより安くより多くの利益を求めるのが世の常ですが、安全保障上の面からも日本は他国に比べて非常に遅れている国で、外国国籍であったとしても不動産を購入することが可能です。オーストラリアは、抜け道はあるにしろ建前上外国国籍の人間は、国益の観点から不動産を購入出来ない法律の存在があります。
そんな法律があるオーストラリアでさえ、中国人などが札束にものを言わせて不動産を購入しまくり、価格高騰や、国防の面からも支障が出始め、中国に対して規制に乗り出しています。
コロナで大変だからと安易にビジネスを外国人に売り渡してしまいますと、気が付けば母国にもかかわらず、外資系企業ばかりと言うことにもなりかねません。
コロナウイルスの影響でそれまで表に出てこなかった問題が、明るみになってきました。セキュリティーの面も含めて、島国的な視野の狭い考えではなく、本当の意味でのグローバルな考え方が必要になる、そんな一年になりそうです。